
訪問看護をしていると、必ず1度は経験する「訪問拒否」。人格否定をされているような気持ちになり、精神的ダメージはかなり大きいですよね。私も訪問看護を始めた頃は訪問拒否を何回か経験しています。

なんで!?訪問もうムリ!私訪問看護向いてないわ!辛いよ〜
人格を否定されたようで、辛く感じるかと思います。訪問を客観的に振り、自分を納得させることができれば、辛い気持ちは軽減されるかと思います。

訪問拒否の理由が分からない場合は、次の項目を辿ってみて。
訪問振り返りの項目

視覚的な問題
「メラビアンの法則」って聞いたことありませんか?コミュニケーションにおいて、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%影響を及ぼしていると言われています。
つまり、見た目、仕草、表情、視線が印象に大きく影響を与えます。
見た目
訪問に適した身だしなみだっただろうか?新入職1年目を思い出してみてください。当時、身だしなみに気を使ってなかったですか?
✔茶髪、ネイルをしている、アクセサリーをつけている、派手な印象は拒否される確率高いです
仕草、表情
相手の心情に合わせた表情や対応ができていたか?マスクを着用しているので、表情が分かりづらい為、相手に一生懸命さが伝わらず、「とっつきにくい」「感じが悪い」イメージを持たれてしまいます。
✔一番簡単な方法は、相手の話に合わせてしっかりうなづくという事。聞いていますよというサインを出すと、相手に好印象を与えます
視線
訪問看護師は利用者さん本人だけでなく、家の中の環境も観察しながら、その人の生活全体をアセスメントしていきます。ゴミは捨ててあるかな?ご飯食べてるかな?食器洗えてるかな?掃除できてるかな…等々。家の中をジロジロみている…と言われることも。
訪問時間確認の為に時計を見ると、「時間ばっかり気にして」と言われてしまう
✔利用者に続いて、部屋の中に入る時に全て観察。座ってからはキョロキョロしない。
✔時計を見る時はさり気なく。メモをとる瞬間に時計を見ると自然。
話の内容
病院から訪問看護に転職してきたばかりの看護師さんにあるあるな話です。

「指導」をしてしまう。看護師は良かれと思って指導しているんですけどね。でも、反対の立場になって考えてみてください。毎週、「アレはだめ、コレはだめ、こうした方がいいよ!」という人に家に来て欲しいですか?
…嫌な人が大半だと思います。
✔指導ではなく、あくまでアドバイスで。アドバイスも関係性ができてから。助言をする時もかならず、利用者の心情に寄り添う言葉がけを多く行うことは忘れないで
言葉遣い
利用者さんの名前と話しかけ方
利用者さんの名前を○○さんと呼んでいますか?高齢者の方に完全なタメ口になっていないですか?
✔下の名前で呼ぶ時も○○さんが無難
✔認知症の方や耳が遠い方へは簡単な言い回しが効果的ですが、常に家族が見ているという意識で。タメ口、丁寧語を混ぜることで、タメ口感は緩和されます。
訪問で家に隠しカメラが設置されていたケースもありました。常に見られているという意識で。
単調な言い回し
利用者の話に、「はい」「はい」ばかりで返答していないか。「はい」は丁寧な印象ですが、同時に、繰り返すことで冷たい印象も与えてしまいます。
✔「そうなんですね」「へ〜」「すごいですね」等々、返事にもバリエーションを持たせることで、言葉に彩りが生まれます。
まとめ
項目に当てはまらない項目としては、「自分より年下が苦手」「若い子が苦手」「男性(女性)看護師がムリ」など、どうしようもない事だと思います。
大概の訪問NGの理由は「感じが悪い」「なんか合わない」が多いかと思います。
まずは上司と訪問を振り返る、そして自分で振り返ってみてください。
それでも、思い当たることがなければ、ただ「合わなかった」だけです。「合わなかったんだな」と区切り、次の訪問へ進んでいきましょう