
訪問看護師はベテラン看護師がなるものと思っていませんか?

私、病棟経験は1年なんですよね。訪問なんてまだ無理じゃないかな。

僕は、外科の経験しかありません・・

療養病棟の経験しかありません。緊急時の対応もほぼ経験ありません…
地域の利用者さんを支えたい気持ちがあれば、それで十分

臨床経験3年以上などを求めているステーションもありますが、未経験OK、ブランクOKの求人の方が多いです。
この記事でわかること
✓これができれば大丈夫というポイント
✓心配事の払拭
いろんな診療科を知らなくても大丈夫
私は5年間、脳血管内科と心臓血管内科で働き、その後訪問看護の世界へ飛び込みました。
がん看護?…したことないのでイメージつきません。消化器、ストマ…苦手です。難病?…聞いたこともない病気がたくさん。褥瘡…評価苦手です。そんな状態でしたが、大丈夫です。
全部の診療科、すべての病気を知り尽くして対応のできる看護師なんていません
同じ事務所にいたスタッフも呼吸器内科、外科や血液内科など、それぞれ診療科毎に得意とする分野がありました。訪問は1人だけど、ステーションはチームです。みんなで知恵を持ち寄ればいいのです。
がん看護が分からなければ、経験者に教えてもらうのです。
スタッフ同士で教え教えられ…訪問ってそれでOKなのです
ER経験者は強い?

救急外来で働いていた人って緊急時の対応もできるし。凄いな!訪問には必須スキルじゃない?
私は急性期病棟にいたとは言え、急変時には集中治療室へ転棟させていたので、そこまで緊急時の対応に長けているわけではありませんでした。
緊急時は救急搬送になります。訪問看護師に出来ることはそんなにありません
これはヤバい!と気付ければOK。細かく説明できなくても、第六感で感じたっていい!
報連相ができる
報告、連絡、相談がタイムリーにできれば、訪問看護5割攻略したも同然。
1人で訪問しているからこそ、そのタイミングは難しい。非常に難しい。

え〜、それもうちょっと早く報告ほしかったなあ。
って言われることも恐らくあるかと思います。
でも、経験を積むと徐々に分かってきます。報連相の内容とタイミング。
最初は利用者の事が分からないので、逐一管理者か周りのスタッフに問題なかったか確認できればOK
管理者に鬼電したって構わない!不安なまま訪問を続けるほうが良くない結果をもたらす
社会人としてのマナーと常識
ここは看護師経験が何年であろうが、訪問看護師を目指す上で一番といってもいいほど大切な項目です。

ここは誰にも教われない部分。自分の感性が試されます
時間通りの訪問
訪問看護は決まった時間に決まった看護を提供するもの。早く到着したからと言って、早く訪問する事は基本的にしません。利用者さんは、「看護師さんは○時に来る」とドキドキしながら待っているものです。
玄関での靴の揃え方
チャイムを押して、玄関に靴を脱いで家に入る時。後ろを向いて入っていませんか?正面を向いて靴を脱いで上がり、入ってから靴を整えます。
物音をたてない
・ドアを閉める時は手を添えて
・訪問時、インターホン越しにステーション名を名乗っても良いのか確認必要。利用者によっては看護師が来ていることを近所に知られたくない方もいます。
・カバンを置く時、座る時、「ドサッ」とならないよう。座る位置は確認しましょう
言葉遣い
利用者さんとの関係性が深まると、言葉が乱れがち。でも、あくまで契約を頂いている利用者さん。
年上の方に対しては「○○さん」と呼ぶ方が無難。
関係性が深まっても、敬語とくだけた言い方と混ぜて話す方が丁寧に聞こえて無難。

自分は仲良くなったと思っても、「あの看護師は馴れ馴れしい」と後からクレームが上がることがあるので、注意必要です。
敬語、丁寧語、謙譲語
訪問看護師は連携が多い職種です。医師、ケアマネ、相談員、ヘルパー、利用者の家族等…
電話での連携も多くなるため、今一度自分の話し方を振り返ってみましょう。
病棟勤務以上の丁寧な話し方が求められます
おわりに
いかがでしたか?少しでも私でもできるんじゃないか?と思って頂けたのではないでしょうか?
在宅看護は全ての疾患を対象としており、究極の個別性が求められ、一見難しい印象があるかと思います。
でも、毎週お宅に訪問していると、自然と何が必要なのか見えてきます。
経験と知識も必要な時がありますが、利用者に寄り添える気持ちと感性を持ち合わせている人が重宝され、やりがいを持って続けることができています
看護師1年目さんだって大丈夫。迷っているなら、一度訪問の世界に踏み込んでみませんか?