某韓国系エアライン客室乗務員(CA)の日常生活教えます

日本で冬のソナタが流行り始める少し前、私は某韓国系エアラインの客室乗務員として働いていました。

異業界で働く現在、色んな人からどんな世界なの?と興味を持って貰うことが多いので、記事にしようと思いました。

今回は、日本を旅立ってから戻ってくるまでを紹介します。

出勤場所

外資系航空会社はそれぞれベース地が異なります。

海外がベースの会社もありますが、当時は私の会社は日本に三拠点ありました。私は関西在住なので、日本発の時は関西空港のオフィスに出勤します。名古屋に住んでいるスタッフもいました。当日名古屋から車で来ていましたね。

オフィスで制服に着替えて、出発カウンターで手荷物以外の荷物を預けます。

いざ機内へ

出発ゲートで韓国人クルーと挨拶をして合流。日本ーソウルの短距離のフライトは寄せ集めのメンバーなので、派閥もなく、あっさりした人間関係でした。

日本発のフライトは日本人のお客様が多く、日本人クルーも2,3人搭乗している為、精神的には楽。反対に、海外発のフライトは韓国人のお客様がメインで、日本人のお客様は少なく、日本人クルーはアウェー感あり。

ねこさま
ねこさま

飛行機に乗って、お客さん迎えるまで何してるん?

  • 自分の割り当てられたドア周辺の非常用具の点検
  • 搭載されている食事の数、内容の確認
  • 離陸後すぐに食事が提供できるよう温めておく
  • トイレの整備、雑誌や新聞の準備
  • ビジネスクラス以上はウェルカムドリンクやおしぼりの準備  等々
うめちゃん
うめちゃん

特に短いフライトは搭乗までは本当にあっという間。優雅に見えてもバタバタ

離陸〜ソウルまで

私が入職後一番苦痛だったのは、日本⇔韓国間の機内アナウンス!

何故かというと、日本⇔韓国間の機内アナウンスの順番は韓国語→日本語→英語となっています。

私は入社後半年近く、韓国語がサービス用語以外わからない状態だったので、韓国語の次に日本語のアナウンスを入れるのが非常に苦手でした。

1番目のアナウンスはコレ・・2番目はコレ…という状況でアナウンスしていると、韓国語を理解していないので、順番を間違えると、全然違うアナウンスをしてしまう事がありました。

うめちゃん
うめちゃん

特に機長のアナウンスは、高度何万メートルって数字も毎回違うので、必死です。

韓国人クルーに聞きながら、心では冷や汗をかき、顔は涼しげにアナウンスしていました。

ソウル到着後

ソウル市内のホテルへバスで移動。

その後は、同期がいれば一緒にご飯を食べに行く時もありますし、ホテルでカップラーメンで済ませる時もありました。

次の日は、中長距離のフライトになるので、休息メインで過ごします

ソウルから世界各地へ

私の会社は、関西ベースの日本人クルーはヨーロッパ、北米、ハワイ、オセアニアに乗務していました。成田ベースの日本人クルーはLAに乗務していました。

ソウル発になると、基本は日本人クルーは1便につき1人が多かったです。たま〜に2人の時があり、それが同期だととても楽しいフライトとなります♪

長距離フライトは1人が多いので、「1人で行動ができる」というのは外資系航空会社のクルーにとって必須条件だと思います。応募要項にはありませんが・・・

出勤

ソウル市内から空港近くの施設へ出勤。パソコンで自分のフライト、役割、クルーメンバーについて情報を取ります。情報は韓国語のみで記載されている事もありました。当時はハングルが記号にしか見えなかったので、とりあえず、分からないなりに丸写ししていました。

ブリーフィング

ねこさま
ねこさま

ブリーフィングってなんだ?

うめちゃん
うめちゃん

フライト前の顔合わせ、情報のすり合わせなどをするミーティングみたいなもんです

これがまた辛い!

パーサーが良い人だと英語で進めてくれます。稀に日本語が上手いパーサーがいると日本語を混ぜてくれて・・・そんな人は神です!

ですが、基本は韓国語オンリー。そして、自己紹介の時がやってきます。

「関西ベースの○○です。今日のduty(任務)は○○(機内の場所)です。宜しくおねがいします」と韓国語で決まった文言を述べます。

うめちゃん
うめちゃん

発音がいまいちでクスクス笑われると本当に辛い・・・。愚痴を言う相手もいませんから。

精神的にはとても強くなります

フライト中

食事

基本的に余ったものをいただきます。ビジネスクラスではラーメンを出していたので、ラーメンにビビンパの具を入れてオリジナルラーメンを作るなんて事もしていました。

韓国文化でいい所は「食事を摂ることを大切にする事」。下っ端時代でも、韓国人クルーから「ご飯食べた?」と気にしてくれるのは良かったです。機内で一番最初に覚えた韓国語の文章は「食事しましたか?」でした。

休憩

10時間を超えるフライトになると休憩が2時間近くありました。機内の通路、壁の所に隠し扉の様な所があって、その中にベッドが幾つかあって横になれます。

現地到着後

韓国人クルーと共にステイ先のホテルへ。たま〜に、韓国人クルー達は一人ぼっちの日本人クルーを気遣って、到着後、一緒にご飯を食べるかなど聞いてきます。

うめちゃん
うめちゃん

でも、1人のほうが気楽!

気遣いに感謝しながらお断りします。一人の時間を満喫!

ステイ先では1〜2日オフがあります。年末年始などを挟むと、フライトスケジュールの関係でステイ先に4,5日留まることもありました。旅好きな人にはたまらないですね。

現地〜ソウル〜関西

同じ要領でソウルで1泊した後、関西へ戻ってきます。そして、1,2日日本でのオフのあとまた旅立ちます。

おわりに

一見華やかで楽しそうな仕事に見えますが、裏では孤独を感じることも多々ありました。

日本を出て1週間、全く日本語を話さないこともありました。韓国語でコソコソ何かを言われることもしょっちゅうでした。

韓国語ができなかった時は、孤独の境地でした。でも、少しずつ韓国語を習得し、文化を理解しようとする事で、韓国人クルーに溶け込むことができたのではないかと思います。

待っているだけでは状況は変わらない。何事も、自分から動き出すことが大切ですね。

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